Each Tempo

―それぞれのテンポで

母からの手紙(verもしも届くなら)

ごあいさつ

他人の好意や行為を喰い尽くす大人である雛さま*1を親に持つ、神経発達症ぎみ*2な社会人の半生を「実家と自称記」というカテゴリに投稿しています。今回は、雛さまな母からどんな手紙をもらいたいか?というシミュレーションを通して、自分の内面を掘り下げる試みです。今年の夏、半生をブログに綴るつもりなので、また同じように感じるのかどうかを振り返りたいと思います。

まえおき

お世辞にも健全とは言えない実家の両親と物理的にも心理的にも距離を置くようになって十数年が経過します。この夏、親との関係について自分の中で折り合いをつけるためにブログを執筆しています。時間が人を癒すというのは本当ですね。10年前なら全く異なる文章を書いていたと思います。この内容は「子供側の物語」であり「親側の物語」は、全く違うものでしょう(それもまた人間……ですね)。おそらく両者の物語が交差することはありませんが、自分自身や似た境遇の誰かの為になると確信をもって綴ります。

登場人物

父……「母にできることは、そばにいることくらいだ」と言う、天然のんびりや。たぶんかなり不器用。どちらかと言えば感性が豊かで理論的な話は苦手。母との相性は絶妙に噛み合わない。神経発達症(ADHDASD)の傾向あり。

母……「他人に迷惑をかけない」が信条で、家族以外の他人を雑菌扱いする傾向があるレイシスト。理論的な話を好むが認知が歪んでいるので周囲から避けられがち。自分の思い通りにならないと身内に対して癇癪を起す。神経発達症(ASD)の傾向が強い。

兄……独特のこだわりがあり笑いを取りに行くときもトラブルを起こすときもマイペースなので、周囲を驚かせるお騒がせキャラ。神経発達症(ASD)診断あり。自覚症状あり。心身にかかる負担が自分と似ているため、お互い健康相談をすることが(ごくたまに)ある。

自分……実家の信条への反骨精神から家族以外の人と沢山関わるようになる。ただ、内心はかなり淡泊な自覚がある。そのことで、逆に神経発達症(特にASD)の人のことが何となくつかめる。情を教えてくれたパートナーと小動物が人生の先輩であり師匠でもある。感覚過敏や精神疲労の面で神経発達症の傾向が出ている。

母からの手紙(verもしも届くならこんな内容がいい)

元気にしていますか?あなたが連絡をくれなくなってから、私はあなたにとって、よい親ではなかったのかもしれないと思うようになりました。今も昔も、私は自分のことで精いっぱいなのかもしれません。私にとっては、子供と接することが自分のすべてでしたが、それはあなたたちにとって負担になっていたんでしょうね。60を過ぎてあなたと関わる機会が減り、この先どうしたらいいかわからない自分に気がつきました。

以前、あなたが「発達障害」や「世代間で生きづらさが連鎖する」といったような話をしてくれましたが、私にはよくわかりませんでした。あなたたち若い世代には若い世代の苦しみがあるのでしょうね。それでも、あなたなら同世代のきょうだいやいとこたちと、協力し合いながら暮らしていけるでしょうね。

これまで「他人に迷惑をかけない」ことが私の信条でした。ですが、オトンさん(父)に迷惑をかけ続け、ずっと支えてもらっていたのだと、恥ずかしながらこの歳になってようやく気が付きました。オトンさん(父)やあなたたちに求めてばかりで、不満をぶつけていたことに気づいていませんでした。家族なら迷惑をかけてもいいというのは、身勝手なことだと今は自分の行いを恥じています。

これからは、少しでも自分の面倒は自分で見られるように歩んでいきたいと思います。時間がかかるかもしれませんが、オトンさん(父)への恩返しができれば……とも思うようになりました。よかったら、恩返しの報告は定期的にさせてくださいね。

こんな手紙を送ってくる親……

……だったら、こんなに苦労していない!というセルフツッコミが入ってしまいます。ハイ。実の母から、このような手紙が送られてくることはないでしょう。この手紙を書くことで自分に何が起こったのかは、次のブログで綴りたいと思います。

*1:精神科医Tommy氏の造語「雛人間」を参考にした造語。誰かに餌を与え続けてもらわないと生きていけない人のこと。「毒親」とほぼ同義。

*2:所謂、発達障害グレーゾーン